■小倉乃湯（沓掛温泉）
・黒瀬的オススメ度 ： ★★★★★★★★☆☆
・訪問時期 ： ２０２２年０５月
・住所 ： 長野県小県郡青木村沓掛419-1（参考）
・電話番号 ： 0268-49-1126（参考）
・営業時間 ： 09:00-21:00（9月〜5月）、07:00-21:00（6月〜8月）（参考）
・泉質 ： アルカリ性低張性温泉（アルカリ性単純温泉）
・ＰＨ値 ： 9.13
・湯温 ： 34℃
・TAG ： ＜低張性＞ ＜アルカリ性＞
・ＨＰ（参考） ： 日帰り温泉施設 | 青木村役場
【寸感】
信州は名湯の湧く村「青木村」に位置する沓掛温泉の日帰り入浴施設になります。
泉質はpH9.13、源泉温度34℃のアルカリ性低張性温泉（アルカリ性単純温泉）で無色透明無味。
匂いには、微かに硫化水素臭を持つ印象。
そして何よりも、源泉かけ流しの浴槽には白い糸屑のような湯の華や、黒色でぬめり気のある小さな泥状の湯の華が漂うのが特徴的。
ぬる湯という点を鑑みても、静岡・寸又峡温泉や梅ヶ島といったところと同等の体験を味わえると受け取って貰って問題ないかと思います。
上記二つに比べれば、県こそ違えどより良いアクセス性で、同等の湯に浸れるのだから好都合と言えるかも知れません。
二つの源泉を注ぎ込んでいますが、含有成分量にそう大きな差はありません。
特筆すべき含有成分は、メタケイ酸（56.4mg/1kg）。
比率的に多い成分量は、ナトリウムイオン（57.9mg/1kg）、カルシウムイオン（23.9mg/1kg）、塩化物イオン（36.9mg/1kg）、硫化水素（2.1mg/1kg）、硫酸イオン（98.4mg/1kg）。
総含有量が300mg/1kgちょいちょいなので、成分量で言うのなら大した温泉ではないのですが、それでも浴感が優れているのですから不思議なものですよね。
尤も、沓掛温泉の醸すぬるぬる感はあくまでアルカリ由来のものですが。
保温・保湿効果も高いと言える程ではなく。
なお、湯船の構成は内風呂２つで、ぬるゆ＋ちょっと加温されたぬるゆの構成。
上記した通り、どちらも源泉かけ流しでたっぷりと湯の華が舞います。
ちょっと加温の方がパーソナルスペースを加味して４〜５人、完全ぬるゆの方は１０人以上が一度に浸れるサイズ感。
それでも、立ち代わり入れ替わりの入浴客が多ければ、ぬるゆ＋長湯前提であることを考えると訪問時期や時間は注意した方が良いかも。
また、体の芯から温まるという観点においてもある程度長時間浸ることが前提となるにも関わらず、無味乾燥な浴場でしかないという点はさすがにちとマイナス点でしょうか。
ただの日帰り入浴施設に「どこまで求めるのか？」という話もありつつ、あくまで気軽に沓掛温泉の湯をお試しで気軽に楽しめる入浴施設という認識が良かと思います。
もし本格的に沓掛温泉の湯を楽しみたければ、宿を取って一泊するなり湯治するなり手はあるわけですし。
【三行】
・白い糸屑のような湯の華が舞うぬる湯の単純温泉（硫黄含む）を手軽に楽しむことが出来ます。
・体の芯から完全に暖まるのに相応の時間を有する+保温効果はそこそこなので、寒冷期は向かないかも。
・長湯に向く泉質ながら、無味乾燥な湯場がちょっと残念か。