■紅葉館(七味温泉)
・黒瀬的オススメ度 : ★★★★★★★★★☆
・訪問時期 : 2022年05月
・住所 : 長野県上高井郡高山村牧2974-45(参考)
・電話番号 : 026-242-2710(参考)
・営業時間 : 10:00-15:00(参考)
・泉質 : 含硫黄-カルシウム-硫酸塩温泉[硫化水素型](中性低張性高温泉)
・PH値 : 6.6
・湯温 : 65.4℃
・TAG : <低張性> <中性>
・HP(参考) : 【公式】七味温泉 紅葉館 | 長野県北部にある乳白色やエメラルドグリーンのにごり湯の温泉宿
【寸感】
信州は上信越高原(群馬県)の麓、高山村に位置する七味温泉の宿になります。
いきなり本題から大きく逸れますが、新潟県の秘湯で出会ったおっちゃんと温泉談義になって「絶対に浸った方が良い」を言われた温泉になります。
何でもおっちゃんは新潟県民の癖して長野の七味温泉近傍(一帯に〇〇温泉というようなのが点在している)にちょくちょく足を運んでいるとか。
黒瀬も山田温泉には足を運んだことはあったんですが、その上流にまでは足を運んだことがなかったんですよねー。
つーか、正直、新潟に行くよりアクセスし難い場所なんで、他所の方が優先されてしまうというかなんというか。
ともあれ、浸りに行っておっちゃんが薦めた理由を身を以て理解しましたね。
素晴らしい。
ということで、前置きはこの辺にして、寸感を綴ります。
湯は源泉を二つ供え、片方はpH6.4、源泉温度65.4℃の含硫黄-カルシウム-硫酸塩温泉[硫化水素型](中性低張性高温泉)。
浴感としては、成分由来のぬるぬる感を持ち、視覚的にもエメラルドグリーン寄りの濁り湯で、嗅覚的刺激として硫化水素の匂いもあり……と、言うこと無しです。
ちなみに濁り具合は、余裕で湯船の底が見通せないレベル。
飲泉不可ながら口に含むと、レモンの渋みに近い酸味が広がります。
もう一つの源泉は詳細の記載(炭の湯)がありませんでしたが、そもそも注ぎ口の湯からしてもう黒い。
硫黄と鉄が反応して硫化鉄が出来ているとのことですが、底に溜まった(何なら注ぎ口から注ぎ込まれる)湯の華で体が黒く汚れるし、タオルも簡単に洗い流せないレベルで染まります。
湯船に溜まる湯も当然黒く、完全に湯船の底を見落とせないレベルの黒色の湯です。
いやー、素晴らしい!
浴感としてはぬるぬる感といった辺りは大分薄れてしまいますが、視覚的効果がそれを補って余りある湯です。
また、飲泉負荷ながら口に含むと、匂い同様に明確な鉄分の味があります。
詳細な記載のなかった炭の湯の方は不明ですが、新七味温泉として特筆すべき含有成分は硫化水素イオン(17.1mg/1kg)、メタケイ酸(71.6mg/1kg)、メタホウ酸(49.9mg/1kg)、遊離硫化水素(52.3mg/1kg)。
比率的に多い成分としてナトリウムイオン(87.8mg/1kg)、カルシウムイオン(281.1mg/1kg)、塩化物イオン(83.1mg/1kg)、硫酸イオン(656.4mg/1kg)、炭酸水素イオン(186.1mg/1kg)、遊離二酸化炭素(91.7mg/1kg)。
湯船の構成は内湯が一つに露天風呂が2つの構成。
上記の「炭の湯」も露天にあり、お一人様サイズの小さな湯船となります(浸っていて黒く汚れる湯船がメインだとそれはそれで困りそうだが)。
ちっちゃいお子さんとお父さんが二人で入るなら「まぁ、なんとか」ぐらいで、多人数で入ることが考慮されたサイズ感ではないです。
エメラルドグリーンのメインの硫黄泉を湛える内湯はパーソナルスペース加味すると3〜4人、露天は7〜8人といったところでしょうか。
尤も、問題は人数云々ではなくこ中性の硫黄泉は、65.4℃の源泉を掛け流しており熱くて長々と浸っていられないことです。
熱さが苦手な何も知らない子供が浸ったら泣き出すかも知れないレベル。
もちろん、蔵王とか日光湯元とかさらに上の熱さを誇る湯もありますが、熱湯が苦手な人には到底おすすめできないレベルです。
それでも、上信越高原の麓という立地の良さもあり夏場でも比較的温度が低めで景観も良く非常にリラックスできる環境が整えられていると思います。
人を選びつつも、浸りに行って損はない湯です。
【三行】
・硫化鉄を湛える炭の湯は浸っていて湯の華で体が黒く汚れるレベルだが、話のネタにはいいんじゃないでしょうか。
・泉質は含硫黄-カルシウム-硫酸塩温泉[硫化水素型](中性低張性高温泉)で、上信越高原の麓に湧く素晴らしい湯。
・難点は、熱くて長々と浸っていられないことぐらいか。