つぼ湯(和歌山県)




■つぼ湯(湯の峰温泉)
 ・黒瀬的オススメ度 : ★★★★★★★☆☆☆
 ・訪問時期 : 2016年10月
 ・住所 : 和歌山県田辺市本宮町湯の峰110(参考)
 ・電話番号 : 0735-42-0074(参考)
 ・営業時間 : −(参考)
 ・泉質 : 含硫黄-ナトリウム-炭酸水素塩・塩化物泉(中性低張性高温泉)
 ・PH値 : 7.0
 ・湯温 : 53.5℃
 ・TAG : <低張性> <中性> <名湯百選>
 ・HP(参考) : 湯の峰温泉|熊野本宮観光協会


つぼ湯(湯の峰温泉)


つぼ湯(湯船)



【寸感】
和歌山県は奥熊野の名湯百選「湯の峰温泉」にあって、世界遺産「熊野古道」の一部として記録されるつぼ湯です。

熊野古道の一部というところも話の種として強ステータス持ちですが、つぼ湯に関して言うと加えて小栗裁判の舞台となったあたりも大きいかと思います。
浸っていると見る見る傷が癒えて行ったとか、誇大広告にしても浸りたいと思わせるじゃないですか。

泉質はpH7.0、源泉温度53.5℃の含硫黄-ナトリウム-炭酸水素塩・塩化物泉(中性低張性高温泉)。
成分上は相当量の硫化水素が含まれていることになっているけど、黒瀬入浴時は硫化水素臭・硫黄臭ともにつぼ湯は非常に薄かった印象です。
特筆すべき含有成分としては、ナトリウムイオン(426mg/1kg)、フッ素イオン(8.4mg/1kg)、チオ硫酸イオン(2.6mg/1kg)、炭酸水素イオン(793.4mg/1kg)、メタケイ酸(150.4mg/1kg)、メタホウ酸(22.5mg/1kg)
ここに比率的に多い成分として塩素イオン(200.2mg/1kg)が加わり主成分。

浴感は他の「湯の峰温泉」の湯同様、硫黄成分による浴後に持続するぽかぽか感があり、弱アルカリ由来の脱脂効果、ここにナトリウム・炭酸水素に起因する肌にまとわる微かなすべすべ感・さらさら感ありと、死角のない湯です。
源泉自体は飲泉可能ですが、つぼ湯は源泉が足元から湧き出してくるタイプなので飲泉したければ飲泉場に足を運ぶことになりますかね。

そして、湯船というか「つぼ湯」
底が見通せないどころか、中程までをも見通せない白濁具合。
いっちゃああれですが、湯が新鮮であれば無色透明なはずなわけで、そういう点では「足元から湧き出しているのに……」という思いはあるものの、これはこれで白濁の湯の方が風情がある気がします。
家族と複数人で浸ることにチャレンジする人が居るかどうかは解りませんが、基本パーソナルスペース云々の前に人一人でやっとのサイズです。
足元の奥行はかなりあり、足をつぼ湯の奥に奥にと進めていくと、胸元ぐらいまでは優に浸かる形になります。
そして、つぼ湯の奥まった部分の方が湧き出す湯が熱いので注意が必要です。
難点は、密閉度のない掘立小屋みたいな中にあるので、夏場はともかく秋・冬は非常に寒いこと。
隙間風も吹き込みますので、ちゃんと温まったと思っても湯上りには湯冷めしないよう注意した方が良いかと思います。

長湯向けの環境が云々よりも、利用時間が(着替え等も含めて)一組30分なので、割とせかせか入ることになりますが、入浴体験としては素晴らしいものを提供してくれます。
利用料金は770円

ちなみに、ボディーソープ等は使用禁止です。

下手な時期・下手な季節に訪問すると、数時間単位で待たされるので注意が必要なところも念頭に置いておいた方が良いでしょう。
また、利用料金に770円には湯の峰温泉公衆浴場の利用料み含まれているので、30分の慌ただしい(?)入浴じゃあリラックスできなかったなどあれば、そのまま湯の峰温泉公衆浴場でさらに一っ風呂浴びていくのもいいんじゃないでしょうか。
世界遺産の湯、唯一無二の体験ということで、ここもどちらかというと「話のタネにどうですか?」という感じが否めないのも事実です。


【三行】
 ・世界遺産の湯、唯一無二の体験ができます。「話のタネ」というには必要十分でしょう。
 ・硫黄成分による浴後に持続するぽかぽか感があり、弱アルカリ由来の脱脂効果、ここにナトリウム・炭酸水素に起因する肌にまとわる微かなすべすべ感・さらさら感ありと、死角のない湯。
 ・難点は下手な時期・下手な季節に訪問すると、数時間単位で待たされる。




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