玉川温泉(秋田県)




■玉川温泉(玉川温泉)
 ・黒瀬的オススメ度 : ★★★★★★★★★★
 ・訪問時期 : 2016年08月
 ・住所 : 秋田県仙北市田沢湖玉川字渋黒沢国有林3014林班口小班(参考)
 ・電話番号 : 0187-58-3000(参考)
 ・営業時間 : −(参考)
 ・泉質 : 酸性-含二酸化炭素・鉄(U)・アルミニウム-塩化物泉(酸性低張性高温泉)
 ・PH値 : 1.12
 ・湯温 : 97.6℃
 ・TAG : <低張性> <酸性> <名湯百選>
 ・HP(参考) : 玉川温泉 秋田県 田沢湖 効能溢れる癒しの湯治宿

玉川温泉



【寸感】
秋田県は田沢湖、国立公園内にある名湯百選の一つで、日本屈指の強酸泉「玉川温泉」です。

泉質はpH1.12、源泉温度97.6℃の酸性-含二酸化炭素・鉄(U)・アルミニウム-塩化物泉(酸性低張性高温泉)。
特筆するべき含有成分は、水素イオン(74.56mg/1kg)、アルミニウムイオン(141.7mg/1kg)、鉄(2)イオン(111.8mg/1kg)、フッ素イオン(59.6mg/1kg)、ヨウ素イオン(1.5mg/1kg)、メタケイ酸(448.8mg/1kg)、メタホウ酸(68mg/1kg)、遊離二酸化炭素(2217mg/1kg)。
ここに塩素イオン(3134mg/1kg)、硫酸イオン(824.6mg/1kg)で主成分となります。

源泉温度は高いですが、湯船はぬる湯に設定されており、温度的には長時間の入浴に向きます。
が、pHは1.12を誇っており、他のpH1.5を下回る強酸泉温泉郡同様、長時間入浴は正直苦行。

そもそも肌が弱い人なんかは長時間浸ることを目指さず、15分程度を目安に休憩を挟み頻度を稼ぐ方が良いかと。

特徴的な浴感として、まず体の傷や肌のかぶれなんかに痒みが生じ「ああ、殺菌されてるんだな」というのを身を以て実感できますが、それが次第にピリピリとした弱い刺激のような痛みに変わり、やがて肌を刺すような痛みそのものへと変わっていきます。
人にもよりますが、最終段階に移行するまでには20〜30分ぐらいかと。
こんなになるまで浸る必要はないと思います。
いや、湯治で訪問しているとか、目的があってと言うのならば話は別かも知れませんが。

ただ、黒瀬的には強酸泉ですので湯治するにしても、さっと入ってさっとあがり数を稼ぐほうが良いかと(大事なこと何で二回……)。

同等のpH値を誇る北海道は川湯温泉では、この取っ掛かりの痒みがなかった気がするんだけど、成分由来の差によるところがあるんでしょうかね?
ああ、また川湯温泉にも浸りたい……。

湯船の構成は、10人からが浸れる源泉100%浴槽。
各6〜7人からが浸れる源泉50%浴槽(熱め)と(ぬるめ)があり、加水で酸性を弱め加熱・気泡を付加したジェットバスライクな浴槽。
寝湯、半身浴槽、打たせ湯、サウナといった構成。
なお、内湯のみで露天風呂はありません。

黒瀬は打たせ湯を好むので、当然の如く打たせ湯に頭から打たれたわけですが、これが罠だったね。
源泉を頭から浴びたことで、時間が経ってから顔に痛みが!
もうマジで痛い、目元付近から頬に掛けて刺すような痛み。
苦行ですよ、苦行。
タオルで拭いても痛い、シャワーで優しく流しても痛い。

しかしながら、どんなに苦しもうが源泉100%を堪能しないわけにはいかないと思うのだから、難儀なもんです。
というわけで、多大な我慢を強いられながらの名湯百選・玉川温泉入浴と相成りました。

なお、飲泉可能ですが、水で三倍希釈することを推奨されており、飲泉後は歯の保護の為、水でうがいをすることを推奨される……。
(三倍希釈推奨は、鳥取県の強塩泉・皆生温泉なとぜにも記載がありますよ!)
同等のpHを誇る北海道川湯温泉などでは見掛けなかった記載なんだけど、これは同等のpHでも成分由来の差によるところがあるのか?
それとも、川湯温泉がただただ忠告をさぼっているのか……?
つーか、フッ素イオン含有量が相当量あり、三倍希釈しても一日の可能飲泉量が規定されそうな勢いなんですけど……。

話がそれましたが、源泉の味はレモンの果汁なんかをさらに凝縮した酸味があり、顔を顰める酸っぱさ。
ちなみに、源泉を汲む当の行為による持ち出しは許可されておりません。

総括して★10を付けましたが「湯治でこれを直したいんだ!」という強い意志を持って浸りに行くには、文句なしに最高の湯質だと思います。
飲泉も出来るし「体の中からデトックス!」というのにも向いている。

しかしながら、日常生活での疲労回復なんかを目的に気軽な気持ちで浸りに行って満足感を得られるかというと黒瀬的には疑問符が付きます。
立地や強酸泉由来の物珍しさがあり話のタネにはいいですが、やっぱりもっと適当なところがあるかな、と。

つーか、小さな子供連れなんかも見掛けましたが、黒瀬みたいな顔の痛みを感じる羽目になったらマジ泣きすると思うんですけど。
下手すると、トラウマものですよ。

最後に、日帰りの場合は駐車料金100円、貴重品を預けるコインロッカー代100円(返却なし)が必要です。


【三行】
 ・pH1.12の強酸性温泉の長時間入浴は苦行。
 ・湯治向き、日常生活での疲労回復なんかを目的に気軽な気持ちで浸りに行って満足感を得られるかというと疑問。
 ・飲泉、入浴、あらゆる点で一度は入っておきたい。




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