緑屋吉右衛門(長野県)




■緑屋吉右衛門(別所温泉)
 ・黒瀬的オススメ度 : ★★★★★★★★☆☆
 ・訪問時期 : 2016年06月
 ・住所 : 長野県上田市別所温泉225(参考)
 ・電話番号 : 0268-38-2016(参考)
 ・営業時間 : −(参考)
 ・泉質 : アルカリ性単純硫黄泉(アルカリ性低張性高温泉)
 ・PH値 : 8.7(4号源泉)/8.8(大湯源泉)
 ・湯温 : 50.6℃(4号源泉)/51.3℃(大湯源泉)
 ・TAG : <名湯百選> <源泉掛け流し> <アルカリ性> <低張性>
 ・HP(参考) : 信州別所温泉 深緑の宿 緑屋吉右衛門

緑屋吉右衛門


緑屋吉右衛門(露天)



【寸感】
信州の鎌倉「別所温泉」にあって、1500年の別処の命名・開湯以前から宿を構える最古の旅館「緑屋吉右衛門」です。

まず最初に、黒瀬は「信州の鎌倉」という単語から連想されるイメージを誤って持っていました。
てっきり、寺院が本場の鎌倉の如くあちらこちらに偏在しているイメージを勝手に抱いていたわけですが、どちらかというと数学が盛んだったという意味合いでの「鎌倉」という言い回しなんですね。

さて、早速温泉の話しに移ります。
泉質はアルカリ性単純硫黄泉(アルカリ性低張性高温泉)で、無色透明。
源泉は50℃オーバーで、pH8.7〜8.8程度、飲泉可能ですが飲泉による特別な味わいはありません。
含有成分量は豊富とは言えないが、大湯源泉で8mg/1kg・over、第四号線で10mg/1kg・overの硫黄分を含みます。
メタケイ酸が47.2mg/1kgと、後ちょっとで基準に届くかというあたりですが、他には特に特筆すべき項目はありません。
しかしながら、源泉掛け流しであり、主に循環ろ過・加温で浴感を台無しにしているところが無数にある中、硫黄泉を心行くままに堪能できます。
素晴らしい。

湯の注ぎ口まで行かずとも、湯船に浸って鼻を擽る硫黄の香り。
ざっぷりと硫黄泉に長時間浸かり、露天の月明かりの下しっかり身体を冷やして上がったはずなんですが、23℃のエアコン利かせた部屋で約20分オーバーに渡り後から後からの発汗が止まりませんでした。
(一日上限200mL〜1Lまで行ける飲泉で、硫黄泉をこれでもかって程に堪能した効果も発揮されていたかもしれない)
浸った直後からカッと熱くなる感じの放射能泉とはまた違った浴感、ここまで後を引く保温は硫黄泉ならではですよね。
一方で、保湿のしっとり感は正直それほどでもないかな。

浴槽は全部で四つ。
構成は露天オンリー・内湯オンリーの家族風呂と、露天と内湯からなる男女の浴場がそれぞれという感じ。

家族風呂以外の湯船構成は、内風呂が二つの露天風呂が二つ。
内風呂二つといったが隣接し内部で繋がっており、熱湯とぬる湯を演出している構造の為、注ぎ口は一つです。
どちらも2〜3人で目一杯になるサイズですが、シャワーも含めて源泉が出ます。
露天風呂の方も二つといったが、7〜8人からが浸れるサイズのものと、精々二人が限度の小さなものがあり、大湯源泉と第四号線が注ぎ込まれているのは大サイズの方のみです。

家族風呂はどちらも「家族……?」といったサイズ感。
家族で入るには辛いんじゃないですかね……。

建物の清潔感などは開湯時からそのままの姿を残す旅館ということで年代物感は拭えないものの、部屋や浴場等々には清潔感もあり不満点は特に感じられないかと。
なお、道を一本合間に挟んで外湯「大湯」と隣接しており(但し、石湯・観音湯の二つは10〜15分程度歩くけど)、外湯巡りにもふらっと出掛けられます。
国宝と北向観音までも同じようにちょっと歩きますが、大湯源泉と他所が使う第四号線を掛け流し、且つ1500年の別処の命名・開湯以前から宿を構える別所最古の旅館に泊まるというのは話のタネになるんじゃないですか?


【三行】
 ・1500年の別処の命名・開湯以前から宿を構える最古の旅館。
 ・大湯源泉と第四号線が注ぎ込む、飲泉も出来る。外湯巡りなどせずとも籠もって湯治を楽しみたい湯です。
 ・道を一本合間に挟んで外湯「大湯」と隣接しており(但し、石湯・観音湯の二つは10〜15分程度歩くけど)、外湯巡りにもふらっと出掛けられます。




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