洞川温泉センター(奈良県)




■洞川温泉センター(洞川温泉)
 ・黒瀬的オススメ度 : ★★★★☆☆☆☆☆☆
 ・訪問時期 : 2016年02月
 ・住所 : 奈良県吉野郡天川村洞川13−1(参考)
 ・電話番号 : 0747-64-0800(参考)
 ・営業時間 : −(参考)
 ・泉質 : アルカリ性単純温泉(弱アルカリ性低張性低温泉)
 ・PH値 : 8.6
 ・湯温 : 30.7℃
 ・TAG : <低張性> <弱アルカリ性>
 ・HP(参考) : 大峯山洞川温泉観光協会 | 村営洞川温泉センター

洞川温泉センター


【寸感】
霊峰・大峯山や名水百選「ごろごろ水」、鍾乳洞群といった観光資源に恵まれた古くからの温泉地になります。

関西の軽井沢を名乗っているようですが、正直アクセスし易さにはちょっと難があるし「名物ショッピングモール等もないじゃないか」と個人的には思います。
尤も、夏場の冷涼さと名水百選「ごろごろ水」で避暑が出来るという点について異議を申し立てるつもりはありません。
温泉街が残り風情があるという点では心安らぐ場所ですが、温泉の泉質面では積極的にここをチョイスする魅力の薄い湯です。

早速温泉の話に移ります。
泉質はpH8.6のアルカリ性単純温泉(弱アルカリ性低張性低温泉)。
8.6だと「弱」じゃない筈だけど分析毎に若干変化しているようで、分析表上は弱アルカリ性の記載でした。

加温、循環濾過、消毒有りで、浴槽に浸ると若干塩素の臭いが鼻を付き、少なくとも洞川温泉センターにある湯質は褒められたものではない。
というか、注ぎ口の湯を頭から被っていると、髪がゴワゴワになるんですけど……。
これはアルカリ性だからとか、3.0mg/1Kgしか含まれていないはずのフッ素イオンの所為ではないですよね?
まして重曹泉ではないし。
純銀イオン風呂の効能か、匂いに現れていないだけで使用している塩素系消毒剤が結構きつめなのか。

それでも浴後の保湿効果はかなりのもの。
浴後の体感として湯冷めし易い湯のようにも感じられたが、成分的な面から見ても特別保温効果に期待できる値はありません。
比率的にはフッ素イオン(3.0mg/1Kg)、メタケイ酸(100.8mg/1Kg)、メタホウ酸(9.5mg/1Kg)の値がそこそこあり、ここに炭酸水素イオン(186.7mg/1Kg)が主成分として加わる感じです。
なお、無色透明、無味無臭の湯です。

湯船は内風呂一つに、露天風呂が一つ。
内風呂はそこそこ広く6〜7人からがゆったり入れますが、露天風呂はパーソナルスペースを考慮すると3〜4人が限度かと感じました。
また、立て看板等等で「立地は最高」と謳っていたものの、露天風呂等はかなりしっかりと四方をぐるりと背丈のある囲いで囲われており、景色を楽しむというには難があると黒瀬は思いました。
温泉という観点を切り出して述べるのなら、春夏秋冬では雪化粧の時期が一番楽しめるんじゃないですか?

鍾乳洞等も含めて洞川温泉郷をのんびり散策というのであれば、桜や紅葉の季節でも、夏場に涼を取るという点でも楽しめそうですが。
夏場に味わう冷えた名水百選「ごろごろ水」は別格ですしね。
尤も、ミネラルたっぷりの硬水なので、コーヒー・紅茶や酒の水割りなんかに使用する場合は、ものによっては味を変える恐れがありますけど。

最後に、温泉郷に点在する一軒宿などでは恐らく自家源泉を揃えていると思われるので、個人的にはそちらに足を運ぶことをオススメします。

蛇足ですが、実をいうと洞川温泉は六年振り、二度目の訪問だったりします。
今回は名水百選「ごろごろ水」を堪能するという目的があってのことだしたが、改めて浸った洞川温泉は、泉質重視というスタンスで温泉だけを求めて足を運ぶにはちょっと魅力に欠ける湯ですかね。
冬場の降雪によって白く染まった洞川温泉郷は魅力ある場所ですが、それを差し引いても……と感じます。
もちろん「泉質を最重要視するのならば」という前提条件が付きますが。


【三行】
 ・冬場はもちろん、夏場も車でのアクセスのし難さはかなりのもの、運転に自身がないなら他の手段も視野に入れた方がよい(近隣の観光地と比較すると、高野山よりはマシだが)
 ・泉質重視というスタンスで温泉だけを求めて足を運ぶにはちょっと魅力に欠ける湯。
 ・それでも洞川温泉をチョイスするなら、自家源泉を揃えていると思われる一軒宿などをオススメします。




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暫定