■ホテル浦島(南紀勝浦温泉)
・黒瀬的オススメ度 : ★★★★★★★★★★
・訪問時期 : 2015年10月
・住所 : 和歌山県東牟婁郡 那智勝浦町勝浦1165-2(参考)
・電話番号 : 0735-52-1011(参考)
・営業時間 : −(参考)
・泉質 : 含硫黄-ナトリウム・カルシウム-塩化物温泉(中性低張性高温泉)
・PH値 : 7.3
・湯温 : 51.5℃
・TAG : <名湯百選> <源泉掛け流し> <低張性> <中性>
・HP(参考) : ホテル浦島 公式HP | 大洞窟温泉忘帰洞 南紀勝浦温泉 Hotel Urashima Resort&Spa
【寸感】
和歌山県にある名湯百選が一つ南紀勝浦温泉・ホテル浦島になります。
黒瀬自身、もう既に2015年10月の訪問で三度目になります。
今回、名湯放蕩録で紹介するためだけに行ってきました。
2015年中に、黒瀬がオススメする★10はこれだぜっていうのを書いておきたかったんですよ!
(向こうも記録に残っているんだろうけど「またのご利用ありがとう御座います」って普通に言ってくるからな……)
紀州藩主の徳川頼倫に「帰るのを忘れさせるほど」と言わしめた忘帰洞はさすがです。
何か良く解らない、無駄にでかい茸のような人工物のオブジェクトとか無駄なものも設置されていたりするけれど、潮風が入ってくる洞窟で、静かな波音を聞きながら、和歌山県南紀の大海原(太平洋)を眺めながら浸る温泉。
しかも、硫黄の香りが漂う源泉掛け流しのナトリウム・カルシウム-塩化物温泉。
カルシウム等等を含むため「ぬるぬる感」なんかはないけれど、ぬるま湯傾向にあるのに湯冷めしない泉質。
徳川頼倫の言葉に、心底頷ける温泉です。
ホテル中の島もそうだけど、アクセスに小型船で海を渡って行くという演出も素晴らしい。
中の島は別にして、ぶっちゃけその気になったらホテル浦島の方は陸続きなんだから車でアクセスさせようとすればできたはず。
尤も、近くの大型駐車場までしか自家用車ではアクセスできないので、駐車場から船の発着場までのバス移動時間、船での移動時間も含めて移動時間を考慮しておかないと、チェックインに遅れる可能性があるっていうのは注意事項です。
建物自体も全長154mのエレベーターを含め、施設を一周するのに一時間以上は軽く必要になる広大さも話の種に持って来い。
釣り好きなら、釣り竿を借りて海釣りもできるし、(黒瀬は入ってことないし入れる季節に言ったことないけど)プールもあります。
一度は訪れて損はない温泉施設として間違いないし、二度三度訪れてその良さを再認識できるホテルです。
前置きが長くなったが、温泉の話しに移ります。
源泉を無数に持ち、混合泉として利用しているためそこら辺はまとめて話することになるけど、含有成分量で特筆するところはナトリウムイオン(1585mg/1kg:参考)、フッ素イオン(3.8mg/1kg:参考)、チオ硫酸イオン(28mg/1kg:参考)、そこにカルシウムイオン(416mg/1kg:参考)といったところ。
メタケイ酸(39mg/1kg:参考)、メタホウ酸(5.8mg/1kg:参考)の含有量はそう多くはない。
(とは言っても、そこらのなんちゃって温泉群では相手にならないが)
低張性としいっても成分の総含有量は6000mg/1kgに近く、中張性一歩手前で長く浸っていて湯疲れせず、手足がふやふやにならない湯です。
硫黄泉で身体は浴後もポカポカするが、保湿効果なんかはそこまで期待しない方が良いでしょうね。
湯船の関係は、忘帰洞だけを取ってもデカイのが4つも5つもある(男湯も女湯も:入替有り)が、ホテル浦島の収容人数が半端ないこともあって割と混み合う印象。
平日利用でも「なぜこんな宿泊客が居るんだ?」という感じで比較的混み合っているので、訪問はオフシーズンを狙うのもありだけど、やっぱりシーズン中に堪能したいのが温泉好きというものですよねー……。
忘帰洞の他にも広大な敷地内に、玄武洞、遙峰の湯、天海の湯、ハマユウの湯、磯の湯、滝の湯などがあり(しかも、男女それぞれあるよ)、一度の訪問で全部回るって言うのはちょっときつい。
尤も、ぶっちゃけ、黒瀬個人の独断と偏見で言わせて貰うなら、忘帰洞以外はほぼ蛇足です。
玄武洞とかも堪能すればいいっちゃいいけど、忘帰洞にもうずっと浸っていたい……。
温泉の新鮮さでは一歩劣る感じもあるし、泉質面でいうともっと含有量で優れたところもあるだろうし、同傾向の源泉で上位互換組もいるけど、やはり何よりも忘帰洞の良さに尽きる。
紀伊半島の南端付近という立地条件で、且つこの泉質で、この入浴環境。
素晴らしいね。
難点という難点は、名古屋からも大阪からも、それなりに飛ばしても四時間は掛かる立地条件ですかね。
しかも下手に南紀勝浦界隈(白浜もだけど)、及び近隣地域でガソリンを給油しよう何て考えると、リットル辺り+20円とかやらかしかねませんからね。
ここは、高速道路のSAにある給油所かと突っ込みたくなるお値段。
まぁ、色々書きましたが「帰りたくない」と思わせられる温泉地です。
【三行】
・一度の訪問で、一日掛けても全部回りきれないほどの湯船が、施設各所に点在しております。
・南紀勝浦、南紀白浜に近付く前に、この付近でガソリンを給油する事態にならないよう計画することを強くオススメする(昼飯代が捻出できるぐらいの金額を余計に支払うことになるよ!)。
・紀州藩主・徳川頼倫を持ってして「帰るのを忘れさせるほど」と言わしめた忘帰洞がある。