上撰 孝の司(愛知県)




■上撰 孝の司
 ・【黒瀬的オススメ度】★★★☆☆☆☆☆☆☆
 ・堪能時期 : 2017年01月
 ・酒造 : 柴田酒造場(愛知県岡崎市)
 ・【アルコール度数】 15度
 ・【原材料】 米・米麹・醸造アルコール
 ・【日本酒度】 +1.0
 ・【酸度】 1.3
 ・【アミノ酸度】 1.7
 ・【精米歩合】 65%
 ・TAG : <醸造酒>

上撰 孝の司(全体)


【寸感】

香りはほぼない。
冷や飲みする限り、口に含んだ飲み始めに+1.0以上のやや辛さを感じさせつつ、後味に向けて旨味と米の甘みが仄かに漂う微妙な感覚……。
上手く溶け合っていないというか。
黒瀬の個人的な寸感では、上手く溶け合っておらず上品な味わいとは言い難い。
尾を引く苦味も印象を悪くしている一端を担っていると感じる。
やや辛さにしても、如何にも醸造アルコール然としたもので、好き嫌いが分かれる味わい。
少なくとも「これから日本酒を飲み始めるぜ」という初心者に対して勧められる一本ではないだろう。

辛いにしろ、甘いにしろ、もっと良い飲み口で楽しませてくれる一本があるという感想にならざるを得ない。
蓼食う虫も好き好き。
この味わいが好きなら代替のない一本なのかも知れない。

なお、燗向きの酒という触れ込みだったので、燗を付けてみたところ確かに呑み易さの若干の改善が見られた。
相変わらず甘さと辛さの両面を持ち合わせており、その振れ幅が燗によって大きくなるのだが混ざり合い具合は冷やよりかはマシ。
まだ「ああ、こういう趣向の酒」なんだという部分を感じ取れる。
しかしながら、旨味を感じさせないのは相変わらず。

辛さ、後味ともに醸造アルコール然とした感覚で、辛さのみを際立たせてくれている。

これが飲み始め出る米の甘みと上手く融合していないのだろう。
尤も「この溶け合ってなさがいいんだろ」と言われると、そこまで。
ただただ黒瀬の好みに合っていないだけという話になる。

基本的には他の一本をチョイスしていく形になるわけだが、どうしても上選 孝の司でというのならば黒瀬としては燗を勧める。




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