紀の国こだわりの酒 高野山般若湯 純米酒(和歌山県)




■紀の国こだわりの酒 高野山般若湯 純米酒
 ・【黒瀬的オススメ度】★★★★★★☆☆☆☆
 ・堪能時期 : 2017年01月
 ・酒造 : 初桜酒造株式会社(和歌山県伊都群かつらぎ町)
 ・【アルコール度数】 15〜16度
 ・【原材料】 米・米麹
 ・【日本酒度】 +3.0
 ・【酸度】 -
 ・【アミノ酸度】 -
 ・【精米歩合】 -
 ・TAG : <醸造酒>

紀の国こだわりの酒 高野山般若湯 純米酒(全体)


【寸感】

香りはほぼない。
冷や呑みする限り、辛口寄りの純米酒だが、口当たりは辛さ一辺倒ではない。
特に口に含んだ瞬間から辛さに混じって酸味が広がり、これが非常に芳醇な旨味を感じさせる。
後味には若干の苦味もあるが、雑味のある嫌な苦味ではない。
(当然ながら)醸造アルコール然とした味わいはなくすっきりと喉を通る。

米の甘みを感じさせず酸味が全面に押し出てくるタイプの辛口寄りの日本酒であるため、好き嫌いはかなりはっきり出そう。
アルコールらしい匂いがないのは救いかも知れないが、合わない人は一口飲んでもう駄目かと。
併せて言うと、つまみを選ぶタイプの日本酒にも感じる。
特に、この芳醇な酸味と合わないつまみを肴に呑みのは苦痛に感じます。
大体、濃い口相手でも酸味のごり押しで行けるけど、それが合わせの妙になっているかというと別の話です。
そういう面では、本気でこれに食事を併せようとするとなかなか相手に困る一本かも知れません。

ちなみに燗を付けると、香りが匂い立つようになる。
フルーツ系の甘い匂いに近いながら、その中にもアルコール然とした香りを含む感じです。

口に含んだ瞬間から広がる酸味は強みを増すが、尾を引く感じは薄まる。
すとんと落ちる感じで、逆に芳醇だった旨味がまろやかになる印象で、良くも悪くも化ける印象。
苦味も残るとはいえ雑味はない。
辛さも際立つがやはり酸味ベースは変わらずで、好き嫌いが分かれる一本であるのは冷やでも燗でも変わらないだろう。

黒瀬個人の嗜好では燗の方がやや好み。
「般若湯」の名前のインパクトと和歌山県の地酒という強みはあるものの、他上位勢と比較されると苦しい立場に思います。
酸味ベースの辛さを味わいたいというのならば、オススメできるがその分野でもやはり上位勢が居る。




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