■千代むすび 上撰
・【黒瀬的オススメ度】★★★★★★☆☆☆☆
・堪能時期 : 2016年12月
・酒造 : 千代むすび酒造株式会社(鳥取県境港市)
・【アルコール度数】 15〜16度
・【原材料】 米・米麹・醸造アルコール・糖類・酒粕・酸味料
・【日本酒度】 +3.0
・【酸度】 -
・【アミノ酸度】 -
・【精米歩合】 -
・TAG : <醸造酒>
【寸感】
香りは仄か。
しかも、如何にもアルコールでござるという香りではなく、どちらかというと果実酒系のやや甘い匂い。
冷や呑みする限りでは、日本酒度+3を感じさせない味わい。
やや辛という風はなく中庸の味わいで、後味になってようやく微かに辛さが風味として残る感触。
醸造アルコール然とした味わいは表面的な部分には微塵も現れず、よく躾けられた日本酒だと感じる。
飽きの来ない作りで、普段呑みに向く印象が強いです。
酸味・苦味も味わいの中にはほとんどないのだが、中庸の中に旨味があり醸造酒としては抜群の呑み易さを誇っている部類の一本じゃないでしょうか?
また燗を付けると、香りは強まるものの、アルコールでござるという割合が強みを増す。
甘い香りの中に「うん?」と首をかしげる感じで、顕著に含まれるようになる感触。
味わい的には特に酸味が際立つ印象。
口に含み始めから首を擡げ、後味に掛けて強まる。
どちらかというと辛さは薄れ、日本酒度+3を感じさせない度合いは冷や呑みよりも顕著になるが、後味に掛けて若干苦味を含めて醸造アルコール然とした感触になる辺りは好き嫌いが分かれそう。
というか、この後味に掛けてを好む人はあまりいないんじゃないかな。
最後まですーっと行かない辺りは、冷や呑みの方が得意な日本酒に感じます。
鳥取県は地元の日本酒適合米「強力」を用いて、何処のメーカーも強力由来の旨い日本酒を造っている印象だったが、普通の日本酒もなかなかどうして美味しいじゃないですか。
鳥取・岡山界隈の水も飲み歩いたが、確かに軟水寄りで旨い水ばかりなんですよね。
これは他のもチョイスしてみないと駄目ですねー。