■剣菱
・【黒瀬的オススメ度】★★★★★★★☆☆☆
・堪能時期 ： ２０１６年１１月
・酒造 ： 剣菱酒造株式会社（兵庫県神戸市東灘区）
・【アルコール度数】 16.5度
・【原材料】 米・米麹・醸造アルコール・糖類・酒粕・酸味料
・【日本酒度】 -
・【酸度】 -
・【アミノ酸度】 -
・【精米歩合】 -
・TAG ： ＜醸造酒＞
【寸感】
冷や呑みでは香りはほぼない。
味わいは米の仄かな甘みを最初に口の中に広め、そこから徐々に辛さや旨味を味わせる。
辛さが殊更際立つ日本酒ではなく、旨味・酸味・苦み等々の複合的な深い味わいの中にやや辛の味わいを楽しませる。
大体+1前後とは思えない辛さを持っていると黒瀬は感じますね。
後述するが、燗をつけることでがらっと味わいが変わるのがまた面白い一本だなと思います。
素晴らしい。
燗にすると香りが匂い立つ。
尤も、如何にも醸造でござるという香りなので好き嫌いは分かれそうだが、これが好みという人には堪らないだろう。
味わいは辛さが非常に際立つようになる。
本当に日本酒度+1前後の酒かと思うぐらい。
切れ味が鋭く、辛さが前面に押し出されてくるのでそう感じるだけなのかも知れないが。
これを呑み易いというかどうかは、辛口好きかどうかによって大きく別れるはずだが、辛口好きは辛口好きでもやや辛辺りの感覚は超えてくる感触なので、普段から本格的な辛口を好んでいる人向けという印象。
酸味も、冷や・常温呑みよりかは際立つ感じか。
冷や・常温だと上手い具合に掻き混ぜられて融合した味わいになっているが、燗だと分離していて「酸味」のみが感じられるようになったようなイメージ。
辛さも然り。
辛口好きならすーっと入っていく呑み易さに繋がり、そうでないなら顔を顰める辛さだろう。
冷やでも常温でも燗でも、安価な割にはしっかりした味わいで楽しませてくれる一本だと感じます。
下り酒こと灘の銘酒はさすがですね。
辛口指向ならば、普段呑みにも耐える日本酒で間違いないかと。