■生もとのしずく
・【黒瀬的オススメ度】★★★☆☆☆☆☆☆☆
・堪能時期 : 2016年10月
・酒造 : 秋田銘醸株式会社(秋田県湯沢市大工町)
・【アルコール度数】 15度〜16度
・【原材料】 米・米麹・醸造アルコール
・【日本酒度】 +0
・【酸度】 1.2
・【アミノ酸度】 1.5
・【精米歩合】 65%
・TAG : <醸造酒>
【寸感】
香りは薄い。
香りにフルーティさはなく、如何にもな「アルコール」寄りの香り。
これは燗を付けても変わらずで、少なくとも食欲をそそる香りとは言い難い。
冷や呑みで味わう限り、癖のない味わいながら後味に醸造アルコール然とした口当たりと苦味がやや残る。
米の甘さを押し出すタイプでもなく、濃厚寄りの旨味で勝負という一本らしいが、ここでも「旨味?」と思わざるを得ない。
それでも、醸造アルコールを味付けに上手く使っている部類で、少なくとも黒瀬的には同じ酒造が醸す「純米酒 まなぐ凧」よりかは美味しく頂けると感じた。
純米酒同様、1.2の酸度、1.5のアミノ酸度を感じる場面はなさそう。
また、合わせの妙が生きる一本かというと、ここも疑問。
強みは甘口よりの一本なのに、濃い味付けのつまみが肴でも負けない味わいなところ。
黒瀬個人の嗜好で述べるなら、わざわざチョイスする理由のない一本。
甘口好きでも辛口好きでも、同価格帯からもっと良い一本をチョイスできる。
但し、純米でも醸造酒でも同様の味わいに躾けているので、この味わいを求める人には安心して呑める酒造だろう。
水のようにすいすい行きたいというのなら、純米の方が良いだろうか。
燗を付けると、後味の醸造アルコール然とした口当たりと苦味が薄れ、呑み易さが向上する。
ただ酸味が強調されて最初の口当たりがかなり強さを増す感覚なので、ある程度は日本酒党の素質がないとそもそも拒否反応が出そう。
触れ込み上は、冷やでも燗でも行けるとなってはいるもののどちらであっても上位勢が居るし、どちらであっても黒瀬的には普段呑みのチョイスとするには厳しい味わい。