■純米吟醸熟成酒 湯けむりの里 草津温泉 蔵出限定酒
・【黒瀬的オススメ度】★★★★★★★☆☆☆
・堪能時期 : 2015年11月
・酒造 : 聖徳銘醸株式会社M(群馬県甘楽群甘楽町)
・【アルコール度数】 15〜16度
・【原材料】 米・米麹
・【日本酒度】 +5
・【酸度】 1.4
・【精米歩合】 50%
・TAG : <熟成酒> <純米吟醸>
草津温泉と銘打たれては、上州草津の湯に浸りに来ている以上堪能しないわけにはいかないという訳でチョイス。
ちなみに、芳醇な香りが漂う濃厚辛口の純米吟醸酒です。
さすがに熟成しているだけあって、御猪口を口元に近付けるだけで濃厚で芳醇な甘い香りを楽しませてくれます。
+5を付ける日本酒度以上に辛口だと思わせる味わいもそうですが、酸味・雑味はほぼなく、後味まですーっと濃厚な口当たりが続くシンプルな味わいです。
嫌味が全く感じられない水のような日本酒を求めている人には、ちょっと勧められない日本酒です。
これだけ濃厚辛口寄りだと、すきやきとかにあわせて飲んでも美味しく頂けるでしょうね。常温・冷やで味わう限りは香りや飲み口の違いこそあれど、後味にまでしっかりと辛さを楽しませるという意味で「辛口純米酒 碧龍」に似た制作の意図がある日本酒のように感じます。
まぁ、湯けむりの里の方があらゆる点でワンランク上の出来を達成していますが。湯けむりの里に吟醸と熟成というエンチャントがある以上、香り等等では「辛口純米酒 碧龍」に勝ち目はないですからやむ無しですけどね−。
ともあれ、+8の日本酒度を誇る「辛口純米酒 碧龍」と同等ぐらいの辛さを持っているかのように錯覚させてくれます。
そして、当然の如くぬる燗を付けて味わってみました。
匂い立つ甘い香りはそのまま、一気に口当たりが良くなります。
+5相当の日本酒度を持った辛口という後味は大きく薄れて、米の甘みが口の中に広がるかのように錯覚します。
呑み易さの度合いが大きく向上するので、冷やで行って辛さがキツイと思った方はぬる燗の方が良いかもしれません。
尤も、甘さを錯覚するだけで、薄れたとは行っても辛さの芯は残るので、口当たりの良さは「口に含んだ時だけやないかい!」という具合になっちゃうかも知れませんが。
後、ぬる燗を付けると冷やの時より酸味が際立つ形かも。
ともあれ、傾向としては芯のある辛さを、匂い立つ芳醇な香りと共に堪能させてくれる日本酒ですかね。